壁に統合された幻想的なランプ「Phantom」

古代文化と現代技術が融合した、デザイナーAlexey Danilinの独創的な照明

「Phantom」のデザインのインスピレーションは、人々に古代文化に対する感情と連想を喚起するオブジェクトをデザインしたいという願望から生まれました。特に、岩に彫られた古代都市ペトラと、外観は簡素で抑制的ながら内部は金のモザイクと装飾で飾られた正教会のビザンチン教会が影響を与えています。

このランプは壁に統合され、すべての部分が壁の内部に位置しているため、立体的なテーブルランプが滑らかに浮かんでいるような錯覚が生まれます。これは、見る者に幻影のような印象を与え、異なる次元に存在するかのような感覚を呼び起こします。

「Phantom」は二つのバージョンで製作されています。一つは真鍮で、金属部分はプライマーで覆われ、後で塗装することが可能です。LEDは上部と下部に配置され、上部は広い散乱角度を持ち、下部は狭い散乱角度を持っています。また、電源を一つのタッチで調整するためのタッチセンサーが下部に設置されています。もう一つのバージョンは、デザインのコストを抑え、ランプを任意の色に塗装できるようにするために、石膏で製作されています。

このランプは、リビングルームの照明や商業空間の照明として使用することができます。また、ランプの下部にはタッチスイッチが設置されており、ランプとの触覚的なインタラクションを提供します。

このプロジェクトは2021年3月にモスクワで開始され、2021年4月に完成しました。主な課題は、光学的な錯覚を明確に示すことでしたが、これを克服することで、人々に驚きの感情を引き起こす三次元オブジェクトの錯覚を創出することができました。

このデザインは、2021年にA' Lighting Products and Fixtures Design Awardでブロンズ賞を受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。